この度、本作初の本編映像が解禁!

主人公・敬太(杉田雷麟)と同居人の司(平井亜門)の二人が、“人が消える山”に向かうシーン。忌まわしい過去を辿るべく、敬太の実家にやってきた二人だったが、「今からあの山に行こうと思う」という敬太の決断に、間もなく日が落ちようとする中、弟が失踪した山へ、失踪後初めて向かうことに。いざ山道の入り口やってくると司は「ここ、今から登るの?」と警戒する様子を見せるが、敬太のことが心配なこともあり二人で山に足を踏み入れる。山道に入ってすぐに、立て看板を見つけた二人。そこには“熊出没注意”の貼り紙と、“兒玉日向君を探しています”という貼り紙が貼ってあった。その看板をじっと見つめていると、通りすがりのお爺さんから、「今から登るのかい?」と話しかけられる。お爺さんも看板へと目を向けると「兒玉日向君ねぇ。」とつぶやき、すかさず「知ってるんですか?」と敬太が質問すると、「そりゃ、もちろん」と答え、一生懸命探したけど見つからなかったと振り返る。続けてお爺さんから「この子がいなくなった後、山で一度姿を見つけたことがあるんだよ」と明かされ、驚く敬太だったが、「あとを追ったんだけどね、すぐにどっかいっちまった。あの子はずっとかくれんぼしているんじゃないのかな。そう思った方が幸せだよ。そう思うんだけど、あんたどう思う?」と投げかけられたところで映像は終わる。

本編映像はこちら https://www.youtube.com/watch?v=DODWRFPv9sw

そして、山に近づくにつれ不穏に響く音楽により、何か得体のしれないものに近づいているような緊張感が増していく。本作の劇中の音楽は、近藤監督の希望によりアーティストとしての活躍も目覚ましい、作曲家のTejeが担当。近藤監督は「安里麻里監督の『アンダー・ユア・ベッド』(19)の音楽がとても好きで、いつかお願いしたいと思っていた」とオファーを振り返る。

本作ではテーマ的なメロディ音楽ではなく、場面に沿ったミニマルな音を採用し、随所で効果を発揮。ジャンプスケアを煽るような効果音などの“ホラー映画らしさ”は皆無なため、一見控えめなようで、実は物語に没入させ、心をざわつかせる不穏な音楽がむしろ効果的だ。登場人物たちも感情の起伏を抑えており、大きい発声はほとんどない。むしろ、静かに話すことにより、彼らの感じている恐怖を掻き立てられる。また、本編のある箇所に意味不明な声がかすかに聞こえるシーンがあるが、それは監督が音仕上げの現場で、アドリブで吹き込んだもの。幼いころから恐怖をテーマにしたコンテンツに首まで浸かって身に染み込ませてきた近藤監督が放つ、J ホラーの新たな魅力が体感できるだろう。

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