続くトークでは、登場人物の「復活」になぞらえた人生の転機や、印象的な吹替シーンについても話が展開した。本作では“復活”という言葉をキーワードとして、恐竜だけでなく登場人物たちも“過去を乗り越えて前に進む”姿が描かれている。自身の人生における“復活の瞬間”について問われると、松本は数年前にヘルニアになって歩けなくなったエピソードを切り出し、「このままだと仕事に影響が出てしまうので、思い切って手術しました。手術を終えて、ベッドから立ち上がって床を歩いた一歩目が復活の瞬間でした」と自身の経験を振り返った。
吉川は「岩盤浴や温泉に入った時に復活します。家族とよく一緒に行って、朝から夜遅くまで12時間くらいいるんです。次の日が大事な仕事の時は必ず行くようにしています」と、こだわりの復活方法を明かした。

楠は「この作品で(マハーシャラ・アリ演じる)ダンカン役をやらせていただいていますが、以前にも別の映画で同じ役者さんを演じたことがあります。 でも一度、諏訪部(順一)くんにとられてしまって。この作品で復活しました」と声優ならではのエピソードを披露した。

やす子は「この間、ロケで“はい~!を”言い忘れて、カンペで“はい~!”を出された時に復活しました。言わなきゃってなりました」と、“はい~!”を忘れかけているという最近のできごとを明かし、会場の笑いを誘っていた。
それぞれ自分が演じたキャラクターの吹替で力を入れた注目シーンについて聞かれると、楠は「“ニーナ!”と言う場面と、(映画の)最後のほうは頑張っています。ぜひ注目して下さい」とアピールした。松本は水上のアクションシーンを挙げ、「恐竜たちの鳴き声や水しぶき、船の軋み音に、大迫力の映像が重なって、私もその場にいるかのような臨場感で挑めました」と語った。セリフで悲鳴が多かったという吉川は、「喉がやられやすいタイプなので、悲鳴のシーンを後で撮るようにしていました。でも悲鳴が多かったので、飲み物を3種類くらい飲んだり、飴をなめたり、喉のケアを一番頑張りました」と語ると、楠からは「温めるのは全部終わった後のケアなんだと思いますよ。一人ずつ収録する形式が増えてくると、自分の役を続けてやるので喉を壊しやすくなりますが、僕なんかご飯を食べるとすぐに治っちゃいます」と声優としてのアドバイスも飛び出した。