実際の場所で撮る

─ 現場で印象的なエピソードがあれば教えてください

リアルな場所で撮る、というのはなかなか面白かったですね。あのゴミ処理場も、匂いが結構きつくて撮影には向いてない場所。でもまさに同じ場所で「投げ捨てる」という芝居をやってもらいました。実はそういう小さなこだわりみたいなものが、この映画を豊かにしているんだろうな、というのはありましたね。

あとは、オダギリさんが柔道着で走っているシーンは、頑張って走り過ぎて、次走ったらもう吐きそうだという状態で、2回くらい走ってもらいました。

駅のホームで理子と兄が手電話で喋るシーンなんかも面白かったですね。電車に乗っていた人はみんなびっくりしたんじゃないですかね。ホームに着いたら、ガウンを着たオダギリジョーが立っているから。

─ 撮影の岩永さんとは久しぶりでしたか?

はい、自主映画のときに一緒にやっていました。事前に話し合ってカット割りもだいたいは決めていたので、とてもやりやすかったですね。

─ 映像のトーンと言いますか、監督から伝えたことは?

その辺は結構お任せでやっていた気がするな。ただ、兄が死ぬ話だけど、暗い感じにはして欲しくない、みたいなことは伝えたと思います。

(C)2025 「兄を持ち運べるサイズに」製作委員会

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