メンバーそれぞれが重荷を持って集まった

─ 歌唱シーンはどんな準備をされましたか?

歌は得意ではないので、もちろん練習はしました。そして共演者の音楽のプロである、今村怜央さんにはすごく助けてもらいました。

私は舞台をやっていても声が潰れるタイプではないのですが、全力で歌うと次の日に声が出なくなったり、ライブシーンで頭を振ったら翌日首が動かなくなったり(笑)。初めて経験することだらけでしたが、ストレッチなどのいろいろなケアの方法は全部怜央さんに教えてもらいました。

(C)2024「ザ・ゲスイドウズ」製作委員会

─ ザ・ゲスイドウズのメンバーとの共演はいかがでしたか?

ビックリするくらい仲良くなっちゃって(笑)。今も定期的に会うくらい仲良くさせてもらっています。外国人メンバーのロコ(Rocko Zevenbergen)はあまり日本語を話せないのですが、撮影中はみんなで上手くない英語を話してコミュニケーションを取っていました。そのおかげか、距離が縮まるのがとても早かったし、思った以上に仲良くなれたと思います。

喜矢武さんと最初にお会いしたときは、怖そうな人だなという印象でしたが、知れば知るほどものすごく優しくて。喜矢武さんの優しさでこの現場が回っていたなと思う場面がたくさんありました。トラブルが起こっても、喜矢武さんがすっとそこに行って声をかけてくれました。作中のセリフにもあったんですよね。メンバー紹介で「世界一不器用だけど、世界一純粋なリュウゾウ」って。本当にそれが喜矢武さんの紹介でもあるかもと思うくらい、純粋で優しい方だと感じました。

(C)2024「ザ・ゲスイドウズ」製作委員会

─ 主演として意識したことはありますか?

監督がよく「この座組はみんな重荷を負っている、特にこの4人は」とおっしゃっていたんです。私は音楽をしたことがないし、怜央さんは芝居をしたことがない。喜矢武さんは芝居もできるし音楽もできるけれど、エアーではなく本物の楽器を持って演奏するという負担がある(笑)。ロコは普段映画監督ですが、日本語が話せない言語の壁がある。

私が意識したこととしては、お芝居のところでは私がもちろん頑張って、みんなと「こうしていこう」と話すことを意識していました。

─ ハナコの、曲を生み出す苦悩はどう表現しようと考えていましたか?

ずっと苦しんでいるけれど、そのグラデーションをつけることを意識していました。宇賀那さん節の、ちょっと特殊な曲の発想・着想で曲が生まれていく過程を、どう表現できるかな、というのはずっと考えていました。

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