─ 永岡監督と一緒に製作することになったのはどんな経緯があったのでしょうか?

『クレマチスの窓辺』の上映期間中に、永岡さんが次の作品を考えることができないかもしれないとお話しされていました。企画から上映に至るまでの期間を向き合い続けることの大変さを今なら理解することができるのですが、当時は悲しくなってしまって。

本心と勢いで、一緒に作品を作りたいですとお声掛けをしました。

─ 永岡さんと、今回はプロデューサーと監督という立場でご一緒してみていかがでしたか?

きっと厄介だったんじゃないかなと思います(笑)。役者という立場では触れなかった部分も今回いろいろ話していく中で、考えが違うところもありました。チューニングしていくというか、すり合わせていくことは大変な面もありましたが、作品に対する熱量はお互い一緒だったので、彼と作品を作ってよかったと心から思っています。

─ ぶつかったことで、作品としていいものができていった?

そうですね。今まで何作かご一緒させていただいていたので勝手がわかる部分もあり、すんなり合意に至る場面もありつつ、いい作品を作るためにお互いが真剣にやればやるほど、思い入れの強さからぶつかることもありました。結果としてふたりのアイデアがふんだんに盛り込まれた作品になったかと思います。

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─ 初めてのプロデューサーで、苦労されたことも多々あったのではないでしょうか?

大変でした(笑)。「プロデューサーの皆様、本当に素晴らしいです。いつもありがとうございます……!」と改めて身に沁みて感じました。

プロデューサーという立場になって、台本の着目ポイントが演じる側と作り手側でこんなにも違うのかという気づきがありました。役者として作品に関わる上ではなかなか気づけなかったことに気づかせてくれた貴重な機会を、今後の活動に活かしていきます。

─ 役者としても、見え方が変わったんですね

そうですね。作り手という立場での発見や気づきを通して、俳優としても今までとこれからで見え方が変わる気がしています。目に見える変化ではないかもしれませんが、自分の変化に気づきたい自分もいます。

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