家族役のキャスティング
─ キャスティングはどのようにして決定されましたか?
私がお願いしたい方を永岡さんに相談して、彼の同意を得てから各事務所にご連絡という流れでした。永岡さんも全員良いと思いますと言ってくださったので、難航はしなかったです。ふたりで手分けして事務所へ連絡するのに緊張したことを覚えています。
お父さん役の内田周作さんは以前からお世話になっている友人です。いつか一緒にお芝居ができたらと思っていたんですけれど、今回をその機会にしよう!とお声がけしました。お母さん役の石本径代さんとは今までに2度共演していて、花屋の店長と店員、義理の母娘と役側として少しずつ距離を縮めているので、思い切って今回母親役をお願いしました。
妹役の櫻井成美さんは、以前共演したときに、私と似ているかもしれない、という感覚が個人的にあり、もっと一緒にお芝居をしたくてお声がけしました。
街で会う桃子の婚約者のそっくりさんはミネオショウさんしか考えられませんでした。胡散臭さを最大限にあらわしてくださいました。二見悠さん演じるフラメンコ教室の先生の、見え隠れする怪しさも必見です。
─ 桃子役を演じてみていかがでしたか?
元々脚本を書いている段階からいたキャラクターですが、当初は自分で演じようと思っていませんでした。諸々の都合で自分が演じることとなったのですが、自分も長女なので桃子の気持ちが一番わかるからか、セリフやお芝居について縛られずに自由に出来た感覚がありました。
─ 桃子というキャラクターとご自身で似ていると感じるところはありますか?
私はあまり似ている自覚がなかったのですが、本作を観てくれた母や友人たちから教えてもらいました。しかも、私の母親が思う似ているシーンと、友達が思う似ているシーンが違っていて、それぞれ”瀬戸らしい”部分があるようで。そっか、桃子は自分らしかったんだ、と後から気づきました。