─ 以前の特集上映でも上映された『いきうつし』『ぬけがら』について見どころを教えてください

『いきうつし』は私が1番最初に作った映画で、思い入れは強いですね。当時はあまり伝手もなくて、キャストさんもネットで募集をしてオーディションをしました。自主制作の枠内で時代劇を成立させるために、様々な制約の中で撮影した作品ですが、逆にそれが作品の色になったなと感じています。今回また上映していただけて嬉しい作品です。

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(C)  2024 田中晴菜監督特集上映

『ぬけがら』に関しては、1作目の『いきうつし』 がセリフの力が強い作品だったので、その反動で映像に注力したいという想いがありました。『いきうつし』は小説っぽい映画だったので、『ぬけがら』は詩みたいな映画にしようかなと。運よくトリノ映画祭で取り上げていただけたんですが、映像に注力して撮った作品は、やはり海外の方にも伝わりやすいんだなと実感しました。海外の方がこんなに深く観てくれるんだというのは、『ぬけがら』を撮ったことで初めて気づいたことではあります。映画、映像の力を強く感じた作品ですね。

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(C)  2024 田中晴菜監督特集上映

─ 前回の特集上映の反響はいかがでしたか?

池袋シネマ・ロサさんのお客様はとても劇場が好きで通ってくださっているお客様がいっぱいいらっしゃって。週に何回も来てくださったのがすごく嬉しかった記憶があります。その幸せな1週間が終わってしまうのが悲しくて、最終日は舞台挨拶のテンションがすごく低かったと言われました(笑)。

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