また、脇を固めるキャストたちについても、是枝監督ならではの視点でその魅力が語られている。

健介の工務店「タマケン」の従業員・日高玄を演じた寛一郎は、劇中でも常に健介の隣にいる存在として登場する。そんな二人の関係性について、是枝監督は「あえてバランスが悪く見えるように、大悟さんと真逆のタイプの方を並べたいと思った」とキャスティングの意図を明かす。寛一郎自身も撮影を振り返り、「ひとつの家族の形じゃないですけど、家族のように見えた時がありました」とタマケンの温かな関係性を明かした。

音々の妹・小滝亜利寿を演じた清野菜名については、「あの母親と仲良くやっていけるタフさを持ったキャラクター」と是枝監督が解説。映像には、亜利寿がおやつを手に音々のもとを訪れ、姉を気遣いながらフォローする一幕も収められており、家族の間を取り持つ亜利寿の存在が印象的に映し出される。清野も「どこか埋められない寂しさに気付く瞬間が度々あった」と振り返り、作品の中で描かれる切なさについて語っている。