中島哲也監督が、佐竹について「僕が今まで作ってきた映画のキャラクターとしてはすごく珍しい」と語るほどの難役を、西島は、表情の奥に言葉にはならない感情をにじませる“まなざし”で体現した。中島監督は、そのまなざしに、過去に傷つき、他人との関係を断つように生きてきた佐竹の孤独を見いだした。中島監督は、“まなざし”で演じる西島について、「そこに西島さんの役者としての凄さがある」と絶賛する。佐竹は、自分の感情を言葉にすることが苦手な人物である。だからこそ、セリフのないシーンでは、西島の表情や視線の動きが大きな意味を持つ。
_L6A0064-1000x667.jpg)
また、撮影現場での中島監督について西島は、「リアルな演技にこだわられていました。どのシーンでも、声の大きさやトーンに至るまで、もっと自然に、もっと何かを“意識しない”ということを追求されていて、とても印象に残っています」と、リアルな演技を求める中島監督の演出方法を明かしている。何げない沈黙やしぐさにも、中島監督の緻密な演出と、西島の繊細な表現が積み重ねられていった。