誰とも交わらず孤独に⽣きてきた⼣平が、初めて触れた“家族”という温もり。朝⼦に対して芽⽣えた「朝⼦には⾃分がいなきゃダメなんだ」と信じたい思い。その思いは、どのように朝⼦は感じていたのか――。
撮影において中野監督は、本シーンの演出で妥協なくテイクを重ねたという。監督は主演の坂⼝について「テイクを重ねることで良くなるタイプの俳優さん。決め込んだ芝居はしてこない⽅で、テストをして話し合って、またテイクを重ねて到達点に届く感じがありました。こうしてほしいと⾔ったら『わかりました。やってみます』と。ふたりで何度も考えながら答えにたどり着く(演出でした)」と振り返る。

監督と坂⼝が、密にコミュニケーションを取りながら突き詰めたシーンのひとつだという。孤独だった⼣平が初めて知った“家族”の温もりと、その胸に芽⽣えた複雑な感情を映し出す、本作を語るうえで⽋かせない印象的なシーンに、ぜひご注⽬ください。