本作はすでに東京国際映画祭ではオープニング作品としての上映も決定している。まさに世界が注目する作品となっており、サンセバスチャン国際映画祭など海外の観客からも絶賛の声が届いているという。
サンセバスチャン国際映画祭に参加した阪本監督は、「オーストリアの女性登山家が仲間たちと、田部井淳子さんの映画誰か作ってくれないかしらというのを去年話していたので、この映画が出来て嬉しく思うとおっしゃってくれて、それがとても嬉しかった」と語った。

同じく参加した若葉竜也も、「言葉は違えど伝わるものがあって。言葉とかじゃなくて、丁寧に生きていたり、丁寧に物を作っていれば、乗り越えられるんだなということを、目の当たりにした感覚になりました」と、映画が持つ力の普遍性を肌で感じたようだ。

最後に吉永は、「もともと、アメリカで作ろうとしていたんですね。でも待っていたら権利の期限が切れて、何とか企画として成立して、このような形にできあがったということで、本当にラッキーですし、天国から淳子さんが応援してくださっていたんじゃないかと思っています」と語った。
