大学生から映画人生がスタート
─ 河合監督が映画監督への道へ進んだきっかけは?
大学は映画学科だったのですが、映画を本格的に観だしたのは大学生になってからです。映画好きの仲間が多い環境にいたので自然にその世界に足を踏み入れていきました。
─ なぜ映画学科を選んだのでしょうか?
きっかけはドラマ『北の国から ’87初恋』(フジテレビ)です。あのドラマにとても感動しまして、こういうドラマを作る世界があるんだと目覚めたんです。それで日本大学芸術学部の映画学科に進学を決めました。大学時代は多くの作品を観ましたよ。当時はVHSのビデオテープだったのですが、レンタルショップで借りてたくさん観て、やっと周りに追いついたという感じでした。
同期の古厩智之監督がぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞し、彼の長編映画『この窓は君のもの』の制作進行に入りました。僕が映画業界に入ったきっかけは古厩監督の作品なんです。
─ 横のつながりがあるんですね
木村信也という撮影監督も当時からの仲間です。僕が演出した映画でいくつも撮影監督として入ってもらっています。
─ いいですね、昔から知っている信頼できる仲間と仕事でタッグが組めるなんて。「こういう映画を撮りたい」という願望はありますか?
僕は成瀬巳喜男監督の映画がいちばん好きなんです。成瀬監督の『乱れ雲』のような恋愛映画が撮りたいですね。
─ 河合監督の年代は助監督から映画監督へとキャリアアップしていったと思いますが、最近はMVやCMから映画監督になった方も多いです。ベテランの河合監督から見て、そういう若いフィルムメーカーはどのように映っていますか?
うらやましいです。そういうルートもあったのかと(笑)。ドラマなどで若い監督たちと仕事をしたことがありますが、才能あふれる方たちで刺激になりましたね。もう頭の構造が違うというか、映画演出における固定概念がないんだと思います。僕らは助監督を経験しているから、映画撮影はこうあるべきという決まり事みたいなことを意識しますが、彼らにはそれがないから自由に撮影している。それができるのがいいですね。
─ 昔からのやり方、段取りなどを考えてしまうということですか?
いい演出のアイデアが浮かんでも、それをやろうとすると段取りがひっくり返ってしまうんです。いいと思ったことをやるべきだと思いますけど。でもそこで立ち止まって考えることがいい方向に進む場合もありますから。一概にどちらがいいとは言えないんですけどね。