一方、松永監督は太田愛氏による原作に触れて「小説家として初めての小説であり、“1本目”の情熱を感じました。僕も監督デビューした時、上手さよりも『これを描きたい』という熱量が多かったです。ある種のタブーの領域みたいなものを作家の熱量で描いている原作を、自分がうまくまとめるのではなく、ここにいる素晴らしい俳優たちと共にはみ出るような作品に挑戦したいなと思いました」とその魅力を語る。加えて「世界配信になっていくことも大きな僕のモチベーションになりました。いま、こういうプラットフォームで様々な国の作品が見られるようになっていく中で、誰が見ても『この作品、面白いな』というものにしたいと思いました」と明かす。
ここで、スペシャルMCとしてLiLiCo氏が登場!さっそく、今回の松永組の撮影現場について質問が飛び出したが、高橋氏、斎藤氏、水上氏は口をそろえて、撮影前に実施されたリハーサルや現場での緻密な準備がいかに大きな効果を生み出したかという点を強調する。
高橋氏は「(事前のリハーサルで)ベースを作っておいて、自分たちの目指しているものが、このシーンにおいては何なのか?ということを再確認しながら、俳優とスタッフの人たちと作っていくという過程が、僕にとっては非常に貴重なことであるし、続けていきたいなと思うところでした」と語る。

斎藤氏も「打ち上げの時に、ほぼ全キャストが口をそろえて『松永組のリハーサルに人生を変えてもらった』とおっしゃっていて、僕もその一人でした」とうなずく。さらに「個人的に自分の中でずっと課題だと思っていたようなことに、松永さんは寄り添ってくださいました。映画監督、演出というものは、こんなに寄り添ってくださるのか? といまなお実感していて、宝物をいただいたと思っています」と監督への深い信頼を口にする。
水上氏は「松永組では、ただ声に出して何となく読むだけではないリハーサルをやっていて、その日、撮るシーンの段取りの前にも読み合わせの時間があって、それを4か月間やり切って、とても効果があると感じました。松永組はいままでもしてきて、これからもしていくということを考えると、僕は非常に勇気をいただいたなと感じています」とまさに、この作品、松永監督との出会いによって、俳優としての仕事の取り組み方まで変えられたと断言する。