松永監督は、そんな3人の主演俳優の言葉、そして現場での献身に感謝し、それぞれが演じた相馬、鑓水、修司の関係性について言及。「3人の関係値をどう作るか? ということにずっと悩んでいて、リハーサルをしながら見つけたいと思っていました」と明かしつつ、斎藤氏が現場で、相馬を軸に展開する3人の関係性を“ある言葉”で的確に表してくれたという。その言葉とは――「元カレ(カノ)と今カレ(カノ)」(斎藤氏)。斎藤氏は「僕が、2人が近づいてくるさまを見て、ざわついたんですよね…(笑)。これは元カノの感情なんじゃないか?」と述懐。松永監督は「的を射ているなと思いました」と斎藤氏の感覚とワードセンスを絶賛。高橋氏も「相馬が修司を連れて、玄関から入ってくるとき、複雑な気持ちになりましたもん(苦笑) 。元カレのところに戻って今カレを紹介するという…。でも男性の関係性ってそういうところがあって、特に3人という奇数であることが不思議な関係性を出してくるのかもしれない」と納得の表情を見せる。“元カレ”の斎藤氏は「あぶれる人の感情をみんなが考えるというのは、不思議な距離感だなと思いました」としみじみと語っていた。

改めて、視聴者にどのように作品を楽しんでもらいたいか? という問いに、高橋氏は「やはり、この3人の男性の関係性がすごく面白い。この3人が集まると純度の高い熱量で物事に向かっていくので、少年たちのロードムービーのようなんです。『生きるってなんだ?』とか『社会ってなんだ?』とぶつかっていく物語だと思います」と語る。

斎藤氏は1970年代のスリラー映画『パララックス・ビュー』を引き合いに、本作は大きな組織の犠牲になっていく個人の姿が描かれていると言及し「大きな組織とか企業に属している側は、それを悪とも思っていないという社会構造みたいなものが現代の日本の根源的な何かとつながっていると思います。なぜプライムオリジナルでなくては描けなかったのか?ということに、作品に没入する中で気づいていく。他人事として始まっていいんですけど、どこかに我が事という接点があると思います」と現代社会を生きる我々への物語であると訴える。

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