この度、黒沢清監督の最新作『黒牢城』と、濱口竜介監督の最新作『急に具合が悪くなる』 。共にカンヌ国際映画祭で万雷の拍手を浴びた両監督のスペシャル対談が実現!

互いの最新作を鑑賞した両監督。黒沢監督は、濱口監督の『急に具合が悪くなる』に対し、「映画の長さがどうだとかいうものと全然違う、未知の時間がそこには流れていて、二人の女性が過ごす時間そのものを観客もまさに経験した。こういう映画体験をするのはほぼ初めてではないかと思うほどでした」(黒沢)と、これまでにない衝撃を受けたと語る。特に驚いた点は、人間が寝転がって足を上げるシーン。「映画の中でほとんど見たことがなかったが、初めて見る感動があった」という黒沢監督に対し、濱口監督はダンサー・砂連尾理氏の振付に触発されたことを明かし、「今まで見たことがないようなものが自然に映画の中に入ってくるし、それは何か生命力みたいなものになるんじゃないか」とその意図を語った。

一方、濱口監督は黒沢監督の『黒牢城』を「本当にシンプルにめちゃくちゃ面白い映画」と大絶賛。時代劇とミステリーの融合でありながら、「一方でどこか、現代社会論みたいなところもある。まだ映画にはこんなことが可能なのだなという気持ちにさせていただいた」と圧倒された様子を見せた。特に濱口監督が魅了されたのは、本木雅弘演じる主人公・荒木村重のキャラクターだという。「希代の軍師・黒田官兵衛でも全く読み切れない村重の弱さ。家とか国とかを超えた、個人に対する考えを持った人間として描かれている」と、歴史上の人物に込められた現代性を深く読み解いた。

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