ひねくれた大人たちの普遍的な人間ドラマ
─ 中島監督にとっては構想18年かけた作品がいよいよ公開されるわけですが、いまのお気持ちは?
それはうれしいですよ、何度も諦めかけた映画ですから。この映画のスタッフは、『時には懺悔を』を最初に企画したときのスタッフではないんです。「この作品は面白いです、やりましょう」と集まってくれた若いスタッフとともに作り上げた作品です。
最初に企画を出したとき、周囲に無理だと言われ、抵抗感を示されてきたけれど、「この映画に関わりたい」と思ってくれる人がこんなにたくさんいてくれて、とてもうれしかった。確かに重い内容ですが、やっとこの物語を映画化できる世の中になったのかと。少しずつ変わってきたんだなと思いましたね。とにかくうれしいです。

─ 多くの映画ファンが楽しみにしていると思います。中島監督はどんな方にこの映画を観てほしいですか?
どんな方にも観ていただきたいです。この物語の中心にいるのは障がいのある子どもですが、僕としては障がいのあるなしに関わらない普遍的な人間ドラマを描いたつもりです。
親は産んだ子どもを必ず愛せるか。子どものケアをどこまでする責任が親にはあるのか。佐竹、聡子、米本などの家族関係など、障がい児のご家族以外の方が観ても、いろいろと感じてもらえるんじゃないかなと思います。
映画では正解を語ってはいないので、自分はなぜこの人物に共感したんだろう、なぜこの人物が好きになれなかったんだろうなど、いろんなことを考えていただけたら、この映画を作った人間としてはうれしいです。