「見る価値のある恥をかく」俳優という職業に必要な覚悟
さらに、小劇団で俳優活動をしていたという男性から、別の仕事で生計を立てながら俳優を続けてもよいのか、という質問が寄せられた。
山﨑は「逆に、俳優っていうのはどういう資格があるかっていう風に考えたらいいと思いますね」と答え始めた。
俳優を志した若い頃から、なぜ自分に人前に立って芝居をする資格があるのか、という疑問を抱いてきたという山﨑。芸を磨くことでお金を得られるという先輩の言葉にも、納得できなかったと振り返る。

そして、俳優という職業が成立する理由について、自身の答えを明かした。
「それはさらけ出すことですね。自分をさらけ出すこと。これは普通の人はできないです。恥ずかしくて、みっともなくてできないです。もう、全部さらけちゃうんです。胸の底まで全部さらけちゃうんです」
ただし、単に恥ずかしい姿を見せればよいわけではないという。
「恥ずかしいことやればいいってことじゃない、恥ずかしいことやって見たくないって思われたら、これは本当に何もならないんでね。見る価値のある恥をかかなきゃいけないわけですけども、そのためにも、その覚悟がないと。胸を切り開く覚悟がないとできないと思います」
自分自身をさらけ出し、観客の代わりに胸を切り開くこと。その覚悟があってこそ、俳優は職業として成立するのではないかと語った。
「だから僕は芸ではなくて、自分をさらけ出すことが、さっきからさらけ出すことがテーマになってますから、さらけ出すことが僕が職業人としてやっていられるその源だと思ってます」
この言葉に犬童監督も感銘を受けた様子で、「山﨑さん今、映画の中で言ってくれなかった名言が今の話でありましたけど、それは『見る価値のある恥をかく』って言ったんですよ」と興奮気味に反応。
「これ日本語的にかつてなかった名言じゃないですかね」「これ映画の中で言ってほしかったです」と語り、会場からは拍手が送られた。
