さらに「自身の作品にお風呂や電車がよく出てくることを自覚している?」と指摘された是枝監督は、「意識しているわけではないんですが、ホームドラマを描こうとすると、どうしても“お風呂”と“食事”が大事になってくる。そこを描かずにホームドラマを作る方がかえって難しい。電車がよく出てくるのは、“車”を描くのが難しいから。それは車のない家で育ったからかもしれませんが、移動手段といえばやはり電車になりますね」と明かした。

さらに映画づくりのプロセスにおいて、「編集だけは絶対に人に渡さないタイプ?」という質問に対して「渡しません」とキッパリ。「脚本を書き、演出をして、それを編集する。それはすべてが繋がっているから手放せない。特に編集は最終的に作品が終えるところなので、そこはどうしても手放せないですね」と自身の制作スタイルについて語り、会場の学生たちは真剣な眼差しで聞き入っていた。

一方で、脚本に関しては「やはり坂元裕二さんに書いてもらった時(映画『怪物』)のように、自分には書けないものを書いてもらうのは本当に楽しい作業。僕なら絶対に書かないセリフがあるのでそれは楽しいですね」と語るなど、柔軟な姿勢を見せるひと幕も。

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