西畑大吾と福本莉子がW主演を務める映画『時給三〇〇円の死神』が、2026年10月2日(金)より全国公開される。
原作は、コミカライズを含め累計発行部数36万部を突破した藤まるの同名小説。生きる希望を失っていた大学生・佐倉真司(西畑大吾)が、同級生の花森雪希(福本莉子)から時給300円の死神のアルバイトに誘われるところから物語は始まる。
監督は『劇場版 美しい彼~eternal~』『ストロベリームーン 余命半年の恋』などを手掛けてきた酒井麻衣。脚本は『366日』の福田果歩、主題歌はHYが本作のために書き下ろした。
“死”を扱いながら、その先にある“生”を見つめる本作を、酒井監督はどのような思いで作り上げたのか。お話を伺った。

死がテーマということは、生きることがテーマでもある
─ 死を扱いながら、作品全体には温かさやユーモアもあります。そのバランスはどのように考えましたか?
死があるということは、生きているということでもあります。死は生きることと隣り合わせにあるー…そう考えると、「死」がテーマということは「生きること」もテーマなんですよね。
人が感じる割合として、人生には悲しいことや残酷なこともあれば、一定数楽しいや面白いと感じる事もあります。だから、コミカルさや明るさ、楽しさを忘れないことは大事にしました。
喜怒哀楽というか、いろいろな感情があって人生がある。それを描きたかったんです。本作は死を丁寧に扱っていますが、その延長線上にある「生きる」ということが大きなテーマになっています。
─ 脚本の福田果歩さんとは、どのようなお話をされましたか?
プロデューサーの皆さんを交えて脚本の打ち合わせをすることもありましたし、福田さんと2人でファミレスへ行って、シーンごとに思っていることを話し合い、それを福田さんに持ち帰って書いていただくこともありました。本当に赤裸々に話し合うという感じでしたね。
一緒に作品を作っていく仲間なので、討論するというよりも、同じゴールに向かって「どうしたらいいですかね」と話し合っていきました。
藤まる先生の小説にある切なさや、心情表現の素敵さ、詩的な部分は残したいという話もしましたし、私は「残酷だけど美しい」という世界観を表現したいと思っていることもお伝えしました。
特にクライマックスで佐倉くんがどんな気持ちになるのかという部分は、何度も書き直しながら形になっていきました。